2023年10月23日

第3回産学連携諮問委員会

【日本脳科学関連学会連合 第3回産学連携諮問委員会 議事録】

日時

2023年3月8日(月)20:00-21:05

場所

Web会議(Zoom会議)

参加者

阿部修、池田昭夫、池田和隆、石山健夫、伊佐正、上野太郎、大隅典子、加藤忠史、川合謙介、菊地哲朗、木村禎治、黒田輝(20:30退室)、後藤純信、齊藤延人、竹島多賀夫、田中謙二、萩原一平、林(高木)朗子、菱田寛之、平田幸一、藤原一男、守口善也、山脇成人

オブザーバー出席者:
内田真一(協和キリン株式会社)
梅田聡(日本心理学会脳科連評議員)
金子智(田辺三菱製薬株式会社)、
高野晶寛(日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社)、
中田恵理子(日本ケミファ株式会社)
松元健二(神経科学学会産学連携推進委員会委員長)
宮川剛(神経科学学会脳科連評議員、将来構想委員会委員長)
森友雅(UBE株式会社)

欠席者

岡野栄之、尾崎紀夫、小澤一史、小原喜一、工藤與亮、白尾智明、平田晋也、松田哲也
(以上敬称略、五十音順)

議事次第

1.前回議事録承認
2.活動報告
WG1 政府の健康医療戦略に関する検討グループ グループ長 尾崎紀夫委員(池田和隆委員長代理説明)
WG2 日本学術会議での未来の学術振興構想に関する検討グループ グループ長 伊佐正委員
WG3 バイオマーカーの産学連携開発制度の検討グループ グループ長 阿部修委員
WG4 臨床研究規制や治療法認可制度の検討グループ グループ長 池田和隆委員
WG5 製薬協会員会社脳科学連携の検討グループ グループ長 石山健夫委員
3.今後のスケジュール
4.委員会で情報共有しておくと良いことの情報提供

議事内容

会議に先立ち、池田委員長より議事進行について説明がなされた。

1.前回議事録承認
池田委員長より資料に基づき第2回産学連携諮問委員会議事録の説明があり承認された。

2.活動報告
・WG1 政府の健康医療戦略に関する検討グループ グループ長 尾崎紀夫委員
(池田和隆委員代理説明)
池田委員長より、今回、会員学会へ以下2つのアンケートを行ったことが報告された。
1.「健康・医療戦略」及び 「医療分野研究開発推進計画」の改訂に向け、 提言等を発出されるご予定があるか 
2.予定がある場合、作成過程の段階で当該委員会WG1に案文をお送り頂き、WG1から意見を各会員学会にフィードバックさせて頂くことは可能か?
また、資料に基づき日本精神神経学会の提言に産学連携諮問委員会としてもコメントをしたことが説明された。

・WG2日本学術会議での未来の学術振興構想に関する検討グループ グループ長 伊佐正委員
伊佐委員より、12月中旬に未来の学術振興構想に対して脳科連から提出したことが報告された。マスタープラン時はイメージングを推進したが、今後は情報基盤を整備することへ課題をシフトしたことが説明された。今後10年については色々な拠点に脳の研究をするネットワークを作り、ヒトの脳を直接研究できるような基盤を作るヒューマンニューロバイオロジーを目指す。それに向けたヒトの脳の多様なデータ基盤ブレインバンクやiPS細胞、脳外科手術の時に採取したヒトの脳細胞を研究などの研究基盤を整備していくことが提案されていることが説明された。
12月中旬に未来の学術振興構想へ提出した提案については、学術会議で審査をしている段階でその結果が出るのを待っている状況であることが報告された。
 池田委員長より、下記説明がなされた。
・未来の学術振興構想へは臨床(脳とこころの分科会、高橋脳科連代表)、基礎(神経科学分科会、伊佐委員)両方で提出している。
・それぞれに将来構想委員会と産学連携諮問委員会の連携や今までの議論を踏まえたコメントを入れた。
加藤委員より下記説明がなされた。
・未来の学術振興構想をグランドビジョンに仕上げることについては、200~300ぐらいの提案がありそれを4つのWGに分けて、それが1部2部3部と分野融合の4つに分かれて議論している。
・脳は分野融合が多く、課題数が多いが、委員メンバーで近い課題を評価してクラスターができたものを1つにまとめあげるようにしている。

・WG3 バイオマーカーの産学連携開発制度の検討グループ グループ長 阿部修委員
阿部委員より、今後の検討すべきバイオマーカーの候補として4つ提案があったことが報告された。1.脳MRI画像の形態及び機能、2.電磁気生理学的計測法(EEG、MEG、NIRS)、3.遺伝子解析や液性バイオマーカー、4.Behavioral and Psychological Symptoms。またタスクフォース(TF)の形成を検討中であることが説明された。

・WG4 臨床研究規制や治療法認可制度の検討グループ グループ長 池田和隆委員
池田委員より、2月14日にWG4の会議を行い、新しいメンバーが加わりTFを設置、講演会や今後のスケジュールが説明された。

以下3つのタスクフォース
1.分散型臨床試験推進TF(グループ長 住吉委員)、2.デジタルブレイン(グループ長 武見委員)、3.ドラッグリポジショニング推進TF(グループ長 池田委員)
また、TFを設置する検討段階で製薬協との連携を強化するグループとしてWG5を立ち上げることになったことが報告された。

菊地委員より、1.分散型臨床試験推進TFの活動について下記説明がなされた。
・3月10日分散型臨床試験推進TFの今後の活動内容や方法を話し合う予定。
(住吉委員、岸本委員、池田委員、菊地委員)
・通信機器を用いた評価バリアンス軽減のための中央評価システムの実現に向けて活動して行く予定。

萩原委員より、下記説明がなされた。
・脳科学が重要になるのは、医療はもちろんのこと、ポジティブサイコロジー、未病の段階、いわゆるヘルスケア分野である。これらの人に対するケアにどう活用できるかが課題である。その分野も含めた脳科連の活動に高めていく必要があるのではないだろうか。
・情報医療という分野をTFとして立ち上げる予定。
・脳科学分野においても専門知識を有する(Ph.D取得)若手をどう育成していくか、キャリアプランの支援を戦略的に行なえる環境作りが必要ではないか。

・WG5 製薬協会員会社脳科学連携の検討グループ グループ長 石山健夫委員
石山委員より、WG5設置提案書を産学連携諮問委員会へ提出し承認され、メンバーを募集したことが報告された。脳科連の連携法人会員かつ製薬協会員会社へ参画を依頼し7社8名参加頂けることになった。
日本製薬工業協会(製薬協)は研究開発志向型製薬企業71社よりなる業界団体であり、多数の委員会が設置されており各委員会で別々の課題に対して組織だった取り組みをしていることが説明された。この活動内容が産学連携諮問委員会WG1~4の活動と重複しており、上手く連携を図ることで脳科連の中でも仕事がスムーズに行くのではないかと考えWG5という枠組みを作った旨説明がされた。今後、メンバーを追加募集しWG5のメンバーを最終決定し、キックオフ会議を行う予定であることが報告された。また、WG1~5含めて産学連携諮問委員会メンバーの要望に対応し、更に、産学連携諮問委員会での議論の中で製薬企業と関連の深い内容は可能な限りWG5製薬企業メンバーと共有、意見交換することが説明された。

・WG5メンバーリスト(敬称略)
尾崎委員(WG1リーダー)、伊佐委員(WG2リーダー)、阿部委員(WG3リーダー)、池田委員(WG4リーダー)、石山委員(WG5リーダー)、木村委員(エーザイ(株))、菊地委員(大塚製薬(株))、高野委員(日本ベーリンガーインゲルハイム(株))、高橋委員(東レ(株))、金子委員(田辺三菱製薬(株))、中田委員(日本ケミファ(株))、高橋委員(住友ファーマ(株))、三平委員(住友ファーマ(株))

3.今後のスケジュール
・3月10日 WG4分散型臨床試験推進TF準備会議
・3月22日 日本学術会議 脳とこころ分科会・神経科学分科会 合同会議
・3月27日 脳の世紀推進会議総会
・3月30日 脳科連 評議員会(追加委員承認、活動報告)
・3月31日 産学連携諮問委員会主催講演会 岡田安史製薬協会長のご講演
・3月中に分散型臨床試験に関するFDA-CDER長官、NCNP総長、池田委員とのオンライン会議予定

次回第4回産学連携諮問委員会は秋ごろ開催予定

新たに産学連携推進委員に就任する5名の委員で本日出席している、松元健二委員(日本神経科学学会)、宮川剛委員(日本神経科学学会)、梅田聡委員(日本心理学会)、伊佐正委員(日本神経科学学会)の4名の委員から挨拶があった。

4.委員会で情報共有しておくと良いことの情報提供
特になし
  

                                       以上